2222―SF(すっとぼけフィクション)―
◇◇◇◇◇◇◇
西暦2222年。
世界に平和が戻ってから、何年かが過ぎた。
世界は活気を取り戻し、各地で復興が進んでいる。
オレのいるシドニーにも、明るすぎる光が降り注いでいた。
シドニーの街の中にあるチャイナタウンの雑貨屋で、今日も力仕事のアルバイトをする。前ほどじゃないけど、肉体労働は得意だ。前はひとりじゃできなかったことを、ひとりでできるようになってもう、ずいぶんたつ。
「おーいユウタ、その荷物で終わりだから」
「はーい」
英語での会話には慣れている。地獄みたいなところで、強制的に覚えさせられたから。
唯一、これだけはよかったのかもしれない、と思う。
ほんとうは、
もうひとつよかったことがあったんだけど、なくなってしまった。
仕事を終えると、オレをマイクとケンが待っていた。
この国に住み始めた頃からの、大事な友達だ。
ハーワーユーときかれたので、ファインセンキューとこたえた。
すると、来週合コンがあるからこないかという。
オレが渋ると、お前がいなけれりゃ女子が誰もこねえんだとか言われる。
そう。
オレはかっこよかったのだ。
気づかないうちに、とんでもないことになっていたのだ。
ジャニーさんの事務所からアイドルにならないかってスカウトされたこともあった。
でも、
あれからぜんぜん、
女の子と遊ぼうって気にもならない。
胸にぽっかりと穴が空いたみたいで、ほんとうのところ、なにをしても本当に楽しいって思えないんだ。
ずっと背中で守ってくれたユキが、
魂になっていなくなっちゃったときから。
西暦2222年。
世界に平和が戻ってから、何年かが過ぎた。
世界は活気を取り戻し、各地で復興が進んでいる。
オレのいるシドニーにも、明るすぎる光が降り注いでいた。
シドニーの街の中にあるチャイナタウンの雑貨屋で、今日も力仕事のアルバイトをする。前ほどじゃないけど、肉体労働は得意だ。前はひとりじゃできなかったことを、ひとりでできるようになってもう、ずいぶんたつ。
「おーいユウタ、その荷物で終わりだから」
「はーい」
英語での会話には慣れている。地獄みたいなところで、強制的に覚えさせられたから。
唯一、これだけはよかったのかもしれない、と思う。
ほんとうは、
もうひとつよかったことがあったんだけど、なくなってしまった。
仕事を終えると、オレをマイクとケンが待っていた。
この国に住み始めた頃からの、大事な友達だ。
ハーワーユーときかれたので、ファインセンキューとこたえた。
すると、来週合コンがあるからこないかという。
オレが渋ると、お前がいなけれりゃ女子が誰もこねえんだとか言われる。
そう。
オレはかっこよかったのだ。
気づかないうちに、とんでもないことになっていたのだ。
ジャニーさんの事務所からアイドルにならないかってスカウトされたこともあった。
でも、
あれからぜんぜん、
女の子と遊ぼうって気にもならない。
胸にぽっかりと穴が空いたみたいで、ほんとうのところ、なにをしても本当に楽しいって思えないんだ。
ずっと背中で守ってくれたユキが、
魂になっていなくなっちゃったときから。