授けられた力・消えた記憶

すると…

 「やから…」

イワンがマイに近づいた。

 「!イワン!?」

 「マイ…許してくれ…」

そしてゆっくり抱きしめる。
それに戸惑いながらも、マイは言葉を返す。

 「…許すって…初めから、許してるに決まってんじゃない…」

それは、本当の気持ち…
何の偽りもない本当の…気持ち…

 「そか…よかった…」

 「イワン…ありがと…」

2人はそのままそこにいた…
落ち着くまで…


(ありがと…イワン…本当に…本当に…ありがと…)

目を瞑り、そう思っていた。

何もできなくて…助ける事もできなくて…ただ見てるだけで…

そんな私を助けてくれた…

いつも頼りないと思ってたけど、いざという時は、やってくれる…私の愛した人…

今まで貴方に彼の面影を写し出していたのかもしれない…

でも、今は、本当にに貴方という人物を愛してる…


今度は…私があなたを守るから…


そんな決意をしていたのだった…

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