ちゆまど―世界は全て君のために―


「悪魔の子めっ、どこの子ともしらぬ輩を預かるとは、それでも人間か!」


「イナディアルは私の息子です。悪魔の子なんかではありません」


「父さん……」


杖でお兄ちゃんを叩こうとするおじいちゃんから、お父さんは守る。


私も守ろうと部屋を出たのだけど、お父さんに部屋にいなさいと怒られた。


「悪魔の子がまだおったか!わしが成敗してくれる!」


おじいちゃんが標的を変えた。


私に杖を振り上げた瞬間、おじいちゃんは突き飛ばされた。

どうやらお兄ちゃんがやったらしい。


机に体をうち、痛い痛いと大人しくなる。


「僕の大切な人たちに手を出すなっ!」


お兄ちゃんが怒ったのを見たのはこれが初めてだった。


小さい子供ながら果敢に拳を振るおうとするお兄ちゃんをお父さんが止める。


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