ちゆまど―世界は全て君のために―


セリフの信憑性はともかく、私が兄を救ったんだ、それを無駄にすることはできないとシブリールさんは見逃したらしい。


現在は、そのことをラグナロク様、シンシアさんに話した次第だが。


「ラグナ様もですわ!なぜ、殺さないのですか!」


「怒鳴ろうとも、余の意見は変わらぬぞ。ええ、シンシア?」


まさか、ラグナロク様まで見逃すに可決を出すとは思わなかった。シンシアさんとて、それが思い違いらしい。


「ラグナ様とて、言ったではありませんの!排除しなければならないと!あれはこの世界の外敵ですわ!」


「元、だろう。今後一切、そのようなことがなければ、余が手を出す意味はない」


「元だろうが、あれがしてきた罪は変わりません、あいつはラーニャや私の召喚物たちを……!」


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