晴れ空男子
「失礼します」

「あ、来たね。座っていいよ」





 薄い化粧をしたピシッと背筋が伸びてる女の校長先生。




 ふかふかのソファに座らせてもらって校長先生のほうを見た。




「ご用件は?」

「モデルの仕事を始めるんだってね?」

「はい」

「…この学校には志村さんみたいな高校生で仕事をしてる生徒も何人かいるけど…北見さんは…特別だって知ってるよね?」




 特別……思い当たるのは一つしかない。




「あまり公開はしないようにしていますが…みんなも知ってるんですけど」

「まぁ、噂って怖いから」

「そのこともあってね、あと半年で卒業でしょ? なんとか伸ばせないのかな?」







 …お願いね。




「ノアちゃんは良くて私はダメなんですか」

「そういうわけじゃないけど…」



 責めるつもりじゃない。



 でも責任が持てないからってことでしょ?





「ご無理を言うわけではありませんが…私の夢が見つかりそうなんです」

「へぇ…」

「生徒の夢を邪魔されるのですか? 先生としての義務の一つではありませんか?」



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