晴れ空男子


 だからって…スキってわかったところで何かできるわけでもない。






「美雨ー? ちょっといい?」

「えっ…空?」




 隣で教科書を読んでた空が急に立ち上がって私の手を取って教室を出た。



「美雨、ファイトっ!!」




 純がこそっと耳打ちしてきた。






「どっ…どどど…どうしたのっ?」

「…テンパりすぎ(笑)」




 だって…だって……私が空のこと好きって…空が言ったのに……。



「美雨さ…手ぇつないだことある?」

「…あるよ?」

「…へぇ……あるんだ?」




 手をつないだまま歩いてる私たち。







 手つないだことに入ってるんじゃないの?





「今…俺とつないでるのはなしだぜ?」

「…えと……ある…よ…?」




 パパだけど……。




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