Love&Cocktail

「ど、どうして…?」




「なんか…今日、様子がおかしかったから」




優人さんはスッと抱き締めていた腕を解いた。




そしてクルッとあたしを自分の方に向かせ、ジッと見つめてくる。



「乃愛…何かあったんなら話して?俺、乃愛が悩んでる姿を放っておけないよ。」




優人さんはあたしの髪を優しく撫でる。




優しすぎる優人さんの行動に、目頭が熱くなる。




「……っ…ふぇ…」




あたしは顔を両手で覆い、泣き出してしまった。




不安で仕方なかった。




上田さんみたいな綺麗な人が、優人さんに言い寄ってるってこと。



あたしなんて、優人さんよりも年下だし




上田さんみたいな大人の魅力はない…。




肩を震わせて泣いているあたしを、優人さんはフワリと優しく抱き締めてくれた。




背中をポンポンと撫でながら。




< 250 / 336 >

この作品をシェア

pagetop