大嫌いで、大好きな君

determination







「ゆうー!」




遠くであたしを呼ぶクラスメイト。
あたしは返事をして駆け寄る。
告白する!!…と決めたものの、心の準備なんかできるはずないし…。
第一、タイミングがない!
いきなり話しかけて、放課後呼び出しとか…あたし絶対無理!
これから告白します。って言ってるようなもんジャン!!!
無理無理無理!!
恥ずかしくてあたしにはできないよ…。



あたしはクラスメイトの仔から解放されて自分のクラスに帰った。
そういえば、もうすこしで体育祭はじまるんだった。
紅、青、黄、緑軍にわかれての体育祭。
すっごい盛り上がるんだよね。
すごいあたしは楽しみだった。
だって、クラスで一つの軍だからレイタと一緒だしね。
スポーツしてるレイタはすごいかっこいい。
あー、あたしなに考えてるんだろう!!




廊下を歩きながらいろんなことを考えていた。



「ゆう、おはよ」


「よ、ゆう」





いろんな人に廊下を歩くたびにあいさつをされる。
あたしはそんななかあいさつを返しながら、自分の教室のベランダに向かった。
お昼になるとあたしの教室のほうは日陰になっていて気持ちい。
ベランダに出ると数人の女子が置くにいて手前にはミユがいた。
ミユは顔にタオルをかけて音楽を聴いていた。
あたしはミユの隣に座った。
するとミユは気配に気づき、タオルをはずした。





「あー、ゆうお帰り」



「うん、ただいま。なに聞いてるの?」



あたしがイヤホンを指差しながら言った。
するとミユはあたしにイヤホンを片方くれた。
あたしはピンクのイヤホンを右の耳に入れた。
イヤホンから少し大きめの音で音楽が流れてきた。



『届け、君にスキという気持ち。後悔はしないさ』



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