一瞬
「んーじゃあ何したら許してくれる?」
困った声で聞いてくる。
なんでもしてくれるなら………デート…してみたい。
さゆの側に、一日でいいからいてみたい。
周りに俺のって思ってもらいたい。
でもそんなの、言えるわけない。
「おーいっ!秋くーん?聞いてんのー?」
「あ、ごめん。」
もぉっと怒るそぶり。こわくねーっつーの。
「あ!じゃあさ、今度ご飯おごるよっ!それでいい?」
ご飯?って2人?いや、やっぱり拓も一緒だろうな。
てゆーかご飯ってやっぱり平凡だな。
「いいよ。で、拓も呼ぶの?」
「え?拓?あ、そうだよね!秋くんの彼女さんに誤解されたりしたらダメだし拓も一緒の方が安心だよね!」
………違うって。あーもう、2人のつもりだったのかよ!
てか俺彼女いねーし!誤解はれねーし!
てゆーか好きなやつお前だし!
「いや、俺は2人でいいけど。」
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