私はダメ人間じゃない~ネットカフェ難民の叫び~
「で、私にどうしろと?」

「何か救済手段とか……」

「知りませんね。ここは国民健康保険を受け付けるところですから。わかります?」

いちいち馬鹿にしたように念を押す職員には、明らかに人を食ったような態度が見て取れた。

それほど人を見下せるような大物なら、私ひとりを救済するくらいの知恵でも出してみろと言いたい。

気持ちはすぐにでも帰りたかったが、せっかくここまで来たのだ。

それに私の状況も切羽つまっている。

ここで出来なくても、何らかの手段を教えて欲しかった。一縷の望みでも欲しいのだ。


「あの、実は妊娠していて、何とかできないものかと……」


どんな状況かでも理解してもらえば、他の課に相談くらいしてくれるかもしれない。


などと言う考えは、まったく甘かった。


「自分の住居もない人が妊娠? 自分で自分の責任をとれないような人が子供の責任なんてとれるわけないでしょう。それで大切な税金を使ってどうにかしてくれと? どれだけ自分が甘えたことを言ってるか、わかります?」

「もういいです。すいませんでした」


けんもほろろとはこの事だ。


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