+Black Blood.
「イイ身体でしょ?肉ある所にはあって、余分な肉が無い。」

「プラス筋肉が凄ェと思うが」

「鍛えたもんね~」


と、へらへら何事も無かったかのように流す仁叉。


「そうそう、キミの眼。こわいね。


何でも見透かしてそうで、いつ殺されるのか解らない程殺気立ってる。少しはその雰囲気直したら?」


「ハッ、生憎性分なモンで。お節介だ」


「言いたいことは分かるよ。空羽を連れて帰るんでしょう?そっちに。
でないと、収容所に始末されるから。」


「・・・・・・・・・・・・・」


「悪いけど、空羽と羽牙祢はこっちに戻すつもり。軍の人間だから」


「じっ・・・・・・・・んざっ?」


抱かれている無花果が急に声を上げる。


「・・・・・・・だめ、空。喉が潰れるよ?」

「嫌だっ・・・・・・戻り、たくない・・・」



「空羽?」


格段と低くなった声に、無花果が震えた。


(あの無花果が・・・・・・ビビる?)


「よしよし」

恐怖と憎しみを込めた眼で黙って仁叉を睨む無花果。



「お前さぁ、どっかのお偉いさんか知らねぇけど。無花果がビビるってどう言う教育してたんだよ」


「軍に貢献する様な立派な人間になる様に育てた。」


ガチャ。


仁叉が、無花果の銃を抜き取った。



「どいてくれない?これじゃ空羽が風邪引くよ。執事サン」


その銃は、ゼロの左胸を狙っている。






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