+Black Blood.
「ゼロ、くん?


君さぁ、本当にミッションの為だけに空羽を連れ戻しに来た?」


ゴホッ、と咳き込む零と無花果。


「さあな、」


「空羽は、不安定なんだ。
今は、そおいう感情持たないでね?」



するり、とシーツを体に纏った無花果の体に触れる。


「手前ェはっ・・・・・・・・何なんだッ・・・・・・・・・」


「俺はね、空羽の育て親。」
「仁叉ァっ・・・・・・・!てめっ」


無花果が反抗しない内に、抱え上げる仁叉。



「空羽、ちょっと下で待っててね」

「下ろせぇ!何するんだっ」


零を素通りし、そのまま階段を下る。



「零くん、イイ人材だから・・・・・

拾おっかなって。」



カツン、カツン。


仁叉の靴音が、回廊に響いた。




____________
________
___

__




_________





< 110 / 359 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop