+Black Blood.
「良いんじゃない?髪、似合ってるよ」

「・・・・・・・イヤ、それより何で俺までベッドに、」

「もう夜中だから寝る。んだけ。」

「まだ眠くない」

「良い子は寝る時間」

「・・・・・・・何だソレ」



ぐ、と零を押してみる無花果。



「ちょ、・・・・・オイ、離れ・・・・・・・・・」

「抱いて寝て良いよな~?」

「、零?零、オイ!!零!」



体に腕が回ったと同時に、動きが停止する零。


「狸寝入りか野郎・・・!」


零の顔を見ようと顔を上げたが、頭の真上に置かれた零の顎にぶつかり諦める。


(そうだ、・・・・・零にも口答えする資格も俺には無い)


「・・・・・・無花果さぁ、」
「?!」


突然頭上から発せられた言葉に飛び上がる無花果。


「俺に、同情するみてぇな、自分を責めるような・・・・そんな事してたら、犯すからな」

「ッ、!!」

「1-4地区の乱闘だって、アレ、昔の事だし。俺生き残れただけでも感謝してるし。無花果が、俺に対しての事で自分を追い詰めてるんならやめてくんねぇ?」



体が少し引っ張られ、零と目線が交わる。


(真っ直ぐな・・・・見透かすような、眼・・・)


直視してくる眼に耐えられず、目を背けようとする。



「だから、目ェ合わせろって・・・・」



顎を、ぐいと反らされる無花果。



「いち、」
「怖い。お前の目が」


顎を拘束されたまま、目を逸らしながら無花果が言う。



ぎしり、と二人分の重さでベッドが軋む。


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