+Black Blood.
ガッシャン・・・・・・・
「・・・・・・う、わー・・・・・・、凄い」
的にした鉄製の板が外れた。
涼が撃った弾は、見事的の中央に命中したが、的が壁から滑り落ちてしまったのだ。
「でしょう?ちょっと引き金の部分と火薬が変わってるんだ。勿論、それは試作品だからまだまだ改良はするけど」
「・・・・・・・お前のこったぁコレ実弾でじゃなくて麻酔銃とかにするんだろ」
「これで実弾にしたら即死でしょ」
「そうだけど、」
「これ以上無駄な武器造ってどうするの」
涼は銃を置き、離れたテーブルに置いておいた新聞を見遣った。
「・・・・・しっかしお前ともあろうお方が、やすやすと女から手を引くとはね。意外だよ」
「そう?俺は好きな女には幸あったほうが良いと思って。それに俺は二人にとって悪役だろ?」
「籍は?」
「一回入れたけど、こないだ解約しといた。残念だね、あの子は一応バツイチだ」
「・・・・・・似っ合わねー!!」
がちゃん、と手に持っていた弾を置くと、秀麗な顔をした涼の友人は美しく笑ってみせた。
「・・・・・・なんて、いつでも隙あらば零を暗殺しようと思ってるけど」
「こええー」
涼も、応える様に笑った。