ピンクの落書き
颯だけは違うと思ってた。
うちが付き合ってきた男とは違うって…。
絶対に裏切らないって信じてたのに……。
「行こう、拓海」
「あ、ああ」
拓海の腕を掴んでまた屋上への階段を上る。
颯は何も言わなかった。
屋上に着き、いつもの場所にふたりで座る。
「うちの彼氏になってくれる?」
「親友の彼女を奪っちゃったけど…翼が言ったことだし。いっか」
そんな能天気な言葉が返ってくる。
颯の体の記憶をかき消すくらいに熱いキスを拓海と交わす。
やっぱり、うちに本気な恋なんてできなかったんだ。
大好きだった。
世界で1番好きだった。
必死に頑張った片思い。
結ばれた嬉しさ。
そんな気持ち、忘れたくてキスを重ねる。
初恋…。
バイバイ。
