晴れ時々@先生の妹【第1巻】
警察官の松本が事の詳細を中村先生に話をする。
「なるほど、分かりました。カラオケ店の店員さんが料金を支払わずに逃げようとした女子生徒を捕まえようとしたんですね。で、今、手錠の鍵がないと!」
「もう、そろそろ手錠の鍵がこっちに届くはずなんですが……」
「すみません。ちょっと、生徒の様子が気になるので見てきます!」
「あっー、どうも長話になって申し訳ない!どうぞ、生徒さんのそばへ行ってきて下さい」
女子生徒のいる所までゆっくりと足を進める中村先生。
三角座りをして俯いたままの女子生徒の前で立ち止まる。
「おいっ、所持金316円しか持っていないのに、どうしてカラオケ店のお店に入ったんだ?そんなに歌が歌いたかったら、俺を誘えよ!
歌いたい歌を、一緒に歌ってやったのに…――。いい加減、顔を上げろよ。話、聞いてやるから。なーー?」