晴れ時々@先生の妹【第1巻】
そうこうしていると、浴室の方からドタッドタッと勢いつけて走ってくる足音が段々と近づいてくる。
何だ、何だ!?と、びっくりして振り返る中村先生。
バスタオルを体に一枚巻いた二戸 梨杏が息を切らせて近くに立っていた。
浴室から出てきたばかりの二戸 梨杏、体から白い湯気が立っている。
開いた口が塞がらない顔の中村先生、インスタントのラーメンの袋を持ったまま固まってしまった。
――二戸、バスタオル一枚の姿はキツイだろう!
俺だって男なんだ、ちょっとは頼むから意識ぐらいしろよ――。
目のやり場に困り、インスタントのラーメンの袋で目を隠す中村先生。
凄く慌てている様子の二戸 梨杏。
「先生!先生!大変だよっ!!」
――何が、大変なんだ?