晴れ時々@先生の妹【第1巻】
「眠れない、…眠れない……」
羊、数えても眠れない!
掛布団の端っこを両手で握りながらごろんごろんと寝返りを打つ。
――一人だと、やっぱり眠れない。
先生、もう寝たかな?
布団からソロリと抜け出す二戸 梨杏。
――辺りは真っ暗。
ソファーまで大股で八歩。
一歩・二歩…………。
忍び足で中村先生が寝ているソファーを目指して歩く。
……八歩、ソファーに無事到着!
薄い毛布を一枚だけ体の上に掛けて眠っている中村先生、どうやら熟睡をしているようだ。
二戸 梨杏が薄い毛布をそっと少しめくり、ブランと横に伸びている中村先生の左腕を発見してテンションが上がり、その上に自分の頭をちょこんと乗せる。
――幸せーーー!!
こんな日は、一人がイヤなんです――。