初恋








「ハナちゃーん、なんで?なんで??なんでーっ」



高木の目を欺いて
3科目違う授業をとったことを
高木に責められ続ける日々。




「あーもー知らないよっ
女々しいなぁ〜、じゃーねっ!
お昼は一緒に食べるから!ねっ?」


「ほんとに??
はなちゃん嘘ついたら許さないからねっ」




どさくさに紛れて頭を撫でられる。


最近、高木の存在に甘えすぎてる気がするよ。
いついなくなるかも知れない
こんな奴なのに…いなくなると少し、寂しくも感じてしまう。







そんなことを考えながら高木と別々の教室へむかう。











「あ…、」





航ちゃん…、





気づかないふりをしよう…
教室は無限に広い


……わけもないけど、どうにか…





「…んギャっ」





そんなことを考えておろおろしていたら段差に躓いてしまった。

…やばい……恥ずかしい……立ち上がれないよ。












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