BRACK ANGEL~彼とあたしの秘密の関係~
「絵美ちゃん!!おはよう!!」
「笹原さんおはよう!!」
学校に着くと絵美が一歩歩くたびに男女問わずみんなが挨拶をする。
相変わらず絶大な人気だな…
そんなことを思いながら、あたしはひっそりと絵美の隣を歩く。
「おはよー。」
ニコニコとあいさつをする絵美。
その後ろを歩くのはあたし。
当然、周りのみんなはあたしのような地味子が絵美の隣にいるが不服で仕方ない。
そのせいで、絵美が歩いた後の道を通るあたしはみんなに苛立ちや不服がこもった目を向けられる。
それが絵美のせいなんて思わないけど、ちょっと嫌だったりもする。
だからあたしはいつも、毎朝、絵美のちょっと後ろ、だけど隣をひっそりと歩くんだ。