君想い唄。-キミオモイウタ-
「今日もまた、隼人の傍にいてくれたの?」
その笑顔に相応しい穏やかな口調で、そう問う。
私は小さく「はい」と頷いて目を逸らした。
拓斗さんの綺麗に澄んだ瞳を見るのが、今は辛い。
だって隼人にそっくりだから。
懐かしくて、それと同時に哀しくなってしまう。
そんな私に気付いてか、拓斗さんは隼人に視線を移してから、私に問うた。
「たまきちゃんは、納涼祭行かないの?お友達とかと」
………納涼祭。