華と…



わたしは、持ってきた盆を畳の上に置き、雄一のご両親の隣に両手をついて座った。



「お父様、お母様。

ごめんなさい。

ご心配かけたこと、謝ります。

でも、わかって欲しいんです。わたしがどれだけ本気かってこと。

確かに無鉄砲に家を飛び出したのはいけないことでした。

もっときちんと話し合うべきでした。

それが許されるのなら、今が良い機会だと思うの。

わたしは雄一さんと一緒になりたいと思っています。

無闇に反対されても、わたしだって納得いかないし、一方的な命令に従う訳にはいきません。

だから、きちんと、お父様とお母様の本当の気持ちを話して欲しい」



やっとのことでそこまで気持ちをまとめた。
< 99 / 202 >

この作品をシェア

pagetop