井上真緒編
母「ねえ、あんた。ちょっと、待ちなさい」
真緒「ええ、私ですか」
母「そうそう、あなたよ」
真緒「なんですか」
母「あなた今大変なことになっていない」
真緒「ええ、そんなことが分かるんですか」
母「ああ、分かるよ。あんたこれからもいろいろあるよ」
真緒「ちょっと、怖いな」
母「うん。頑張らないといけないよ」
真緒「え、何があるんだろう」
母「それは、私はいえない」
真緒「どうして」
母「とにかく、あんたについているのは、そら恐ろしい相手だ。そう簡単には、でてかないだろうね。何か、覚えはあるかい」
真緒「あります。そんな凄いんですか」
母「ああ、そうだね」
真緒「私、引っ越そうと思っているんです」
母「だめだね。引っ越してもついてくるよ」
真緒「今日、物件探そうと思っていたのに」
母「それは、残念だったね」
真緒「試しに引っ越しても」
母「だめだよ」
真緒「それじゃ、お祓いでも受けた方がいいですか」
母「そんなことしても、だめ。そういう相手じゃないんだ。どこの道にも、プロっているだろ。そういった連中なんだよ」

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