追いかけっこ(仮)


それから、
怪盗Vの話をしていると、


「……龍樹。」

「あ?」

「怪盗Vを助けて……。」


華恋がそう言っていた。


「?おう。」


なぜ突然そんなことを言ったのか、よくわからなかったが、俺は力強く頷いた。


「私は齋藤華恋。」

「は?」


突然そんなことを言い出す華恋を見る。


「なんでもない。こっちの話。」

「意味わかんね。」


俺はクスッと笑った。


< 168 / 195 >

この作品をシェア

pagetop