戦場のガールズライフ~派遣社員奮闘編~
徳井さんは塗装Gの技術員さんで、私が配属された時にちょうど車のモデルチェンジがあった為、大変お世話になった人だった。


『いつ来る?』


「4時くらい、かなぁ?その時間にまた挨拶回りに行こうと思っていたので。徳井さんは何時くらいがちょうどいいですか?」


『何時でも~。でも、わかった。4時だな。その時間には席に戻るようにするわ』


「ありがとうございます」


『いなかったらPHS鳴らして』


「了解です」


午前中がもうすぐ終わろうとしていたので、話は手短かに済ませた。すると、それを待っていたかのように斜め前の席の外山さんが、


「…咲ちゃん、それ、何?」


「あ…なんでしょうね?」


どデカタオルです。とは、言えなかった。早くロッカーにしまってこよう。


そんな感じであっという間に午前中は過ぎてしまったのだった。


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