女の子のしたいこと
わたしは恭平の両手を自分の両手で押さえる。

手首を捕まえる。


「ちょっと、待って」


そう言い、わたしは一息つく。肩で息をしながら呼吸を整えて高鳴りを沈める。


恭平はなんか平然とした感じで言われたとおりに待つ。


「まだ待つの?」


とか言って急かすけど、わたしの手を振り払ったりまではしない。
< 39 / 161 >

この作品をシェア

pagetop