おじいさんの懐中時計
夕食は、とてもごちそうとは言えなかった。それでも、食べ盛りの子供達には、唯一の楽しみなのか、喜んで食べていた。何だか、この子達を見ていると、何故か知らず、胸が熱くなって涙が出て来た。


美加ちゃんが、僕の顔を覗き込んで言った。

「お兄ちゃん、どうしたの?。お腹でも痛いの?。」

「ううん、目にゴミが入った。」

「良かった。お腹痛かったら、ご飯食べられないものね。」


幼い美加ちゃんが、僕のことを心配して言った言葉で、また涙が出た。





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