只今恋愛学習中

「あたしが言いたいから言っただけだから、気にしないでよ。」
「ふんっ、変なヤツ。」

薬局は駅前の近くにあるから、ちょうどいい。

なんかいい雰囲気かもしれないなぁ~。
あはは。ははは。

「そう言えば、さっき何だったの?あんまりよくわからなくって。」

本題を忘れるところだった。危ない危ない。

「よく覚えてねーな。けど、お前がブツブツ言いながら赤信号なってんのに
走ったりしねーから、よそ見運転してた車にひかれそうになった。
それだけの話。」

「それだけって言っても、結構危なかったんだ、あたし。」
「だな。」

「それじゃあ、どうして助けてくれたの?」
「・・・・・・・・・・わかんね。」
「・・・・そうなんだ。」
「けど、なんか体が勝手に動いた。」

ちゃんとした理由よりも、こっちの方がうれしい!


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「これ、絆創膏。」
「うん、ありがと。」

さっきの会話から20分くらいで薬局に着いた。
安曇野君が買ってきた少し大きめの絆創膏。

うまく、貼れない。
目で訴えると、

「かせ。」
「すみません。」

恥ずかしい、これでも女の子なのに・・・
幻滅しちゃったかな?

「しょうもないこと気にすんな。」

もう、いいや。どうせ口に出てたんだし。

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