BOND
「何も隠してないって。」


「そうそう。」



明と吉瀬くんが目を合わし、無理に頷いた。




「ふーん。」



私は箸を咥えて二人を見た。




「っ‥快、お前がさっさと「黙れ。」



「ははっ‥友、何もないから。」



「…。」



何もないようには見えないんだけど‥?





武藤くんは私を見ようとしない。





私は武藤くんをチラッと何度も見た。





私なんかしたかなぁ?





「武藤くん、教えて。」



武藤くんは私を見た後、すぐに目を逸らした。



「ここで?」


「え?」


「…。」



武藤くんは困ったように頭を掻いた。
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