甘きゅん【完】
こんなんじゃ…、言っちゃうじゃん。


真剣に。


「ずっとずっと、大好きなんだよ。
颯斗のことが。
芸能人なんかやめちゃってよ。
あたしだけの颯斗でいてよ」


涙がこぼれそうになる目を見開いたとき――…


「おまえのものにはならねぇって、言ってるだろ?」


そんな言葉と


「でも、おまえを。
俺のものにはしてやってもいいよ?」


ふわりと、温かくて、柔らかい唇が落ちてきた。
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