恋する事件簿【完】
…―――ッ!!

その刹那…真壁さんが那維斗にキスをした。

私は踵を返した。

那維斗はされただけ。

わかってるのに、苦しかった…。

唇を噛み締めながら、課に戻る。



「何だ。忘れ物か?」



エレベーター前で、父親に遭遇。

どこか行くのかも知れない。



「…っ…」



「…芽依実?」



「…っ…お父さん…私…ッ」



私は父親に抱き着いた。



「何があった」



父親は私の頭を撫でる。

でも、私には涙しか出なかった。

口に出来なかった。



「はぁ…はぁ…芽依実……」



そこへ、階段で来たのか、息を切らした那維斗の声がした。
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