喫茶冬景色
俺は、いつもの桜公園の前でぼんやりをあたりを見ていた。
 
よく見ると、まだ雪が積もっているとい言うのに木には小さな蕾が。
 
「あっ、なるほどね。マスターの言う素敵な春って言うのはこのことね。」 
 
ザッザッザっと雪を踏む足音がきこえて俺は後ろを振り返った。
 
「遅い!」
 
この声は…雅美?
 
「今日が6日目なんでしょ?」
 
「なんで?お前、俺ら今日別れただろ?」
 
「あんた、最低ね。初恋の人の顔も忘れたわけ?」
 
「だってお前、鈴木じゃないじゃないか?磯辺雅美だろ?」
 
「昔は鈴木雅美だったの!磯辺は母方の苗字よ。」
 
そっか、俺また同じ人に恋してたのか。
 
 
 
―――お互いが同じ意味をもつ永遠の恋ってないのですかね?
 
あると思うよ。それはね。
 
 
 
運命ってやつさ―――
< 78 / 78 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

半分の心臓

総文字数/18,403

恋愛(その他)40ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
大きくなったら結婚しよう    そう言った小さな少年は大人になるのをただ待った   その言葉を快く受けた少女はにこりと微笑んだ   結婚する   そうなるはずだと   少年は   ずっと   ずっと   信じていた   あの日が来るまでは
オベロンの赤い花

総文字数/6,292

絵本・童話8ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
妖精達は彼らを祝福した   彼は彼女を想い未来を見つめた   彼女は彼を思い明日を選んだ   そして   彼らは   今日を忘れた
Come back !! じいちゃん

総文字数/9,342

ファンタジー21ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
春が間近な今日この頃。   じいちゃんが死んだ   暖炉の前で眠るようにそのまま息を引き取ったらしい   昔から大切にしていた三毛猫のミリーを抱いたまま

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop