赤い狼 参
和宏さんは何を言ってるんだ?というような表情をしている。
多分、連が何故怒っているのかが分かっていない様子。
…私も分かんないけど。
「んな事聞いてねぇ!」
「いや、連が聞いてきたんじゃないか。」
怒っている連と、ニコニコと笑っている和宏さん。
た、対照的だ。
「稚春を勝手に連れてくんじゃねぇ!」
「おや。稚春ちゃんは連のモノなのかい?」
そう言いながら顎に手を当てる和宏さん。
「稚春ちゃんは連のモノなの?」
何で二回言った?と和宏さんを見ると、連も和宏さんも私の方に視線を向けていて。
「え…。わ、私ですか?」
そこで初めてさっきの質問は私に向けられていたんだと確信する。
「えっと…」
この場合、なんて答えればぃぃのだろう。
首を傾げながら
うーん…。
と小さく唸る。
すると、和宏さんは何も言わない私を見て勝手に解釈したらしく
「あ、連のモノじゃないって。」
ケロッとした感じで連に告げる。
…私、まだ何も言ってないんですけど…。