赤い狼 参
「おかしいな。」
すると、拓磨は顔を顰めて鳳陽を見る。
「……確かに。おかしいな。」
パソコンに向かって鳳陽が呟く。
「何がそんなにおかしいんだ?」
棗がパソコンを覗きながら鳳陽に聞く。
「ほら、これ…おかしいだろ?」
「本当だ。おい…隼人、こっち来い。」
「…?おぉ。」
棗が眉を真ん中に寄せてパソコンを見ながら俺に手招く。
それに素直に従い、棗が見ているパソコンを覗く。
「…あ゙?何でだ?」
その画面には…―――
西村 祐(にしむら ゆう)
と書かれてあった。
西村…?
「稚春と名字違うじゃねぇか。兄弟じゃねぇのか?」
ボソッと呟くと、棗が何か思い付いたように叫んだ。
「なぁ、もしかして、アイツが入ってから情報はアイツに任せてた?」
「あ?あー、アイツには入ってきて一週間で外の情報を任せてたな。」
「たったの一週間で?」
棗が信じられないという風に鳳陽を見る。
「あぁ。アイツの技術、半端ねぇんだ。しかも、俺等を絶対裏切らねぇ。そう言いきれる。」
「…何で分かる?」
鳳陽に視線を向ける。