天使のキス。
そうは言っても――…


“健ちゃんの機嫌を損ねても困るなぁ”と、小心者のあたしは考え直し、


健ちゃんの命令に素直に従って、香水をしゅっと振りまこうとした瞬間――…


健ちゃんに手首を掴まれた。


「え?
何?」


びっくりするあたしの手首を掴んだまま、健ちゃんはあたしに真剣な瞳を向ける。


「愛里。
“天使のキス”ってどう思う?」
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