天使のキス。
そんなあたしにおかまいなしに、健ちゃんと悠の、表面上にこやかな会話が続く。


「“HIROKO”さんは、男心のわかる女性だと思っていましたが、男性だったのですね。
なるほど…、それならつじつまも合う。
しかも、今高校生だということは、デビューは中学…いや、小学生の頃だったということですか?
すごい文才ですね。
恐れ入りました」


「いえいえ、俺のほうこそびっくりですよ。
俺なんかの…いや、“HIROKO”の小説を水嶋くんが読んでくださっていたとはね?」


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