天使のキス。
「悠に足りないもの。
悠に必要なものが――…
愛里ちゃんの家、愛里ちゃん自身にはあったからな」


じいじはそう言いながら、遠くを見つめるように目を細めた。


「悠に足りないもの?
悠に必要なもの?
それがあたしの家とあたしにあるって…」


“いったい、何!?”


じいじを見つめ、心臓がドキドキする。


「悠はワシの大切な孫。
でも、悠だけじゃなく。
ワシは愛里ちゃんも大切な孫だと思っておるよ」


じいじはあたしの頭を撫でながら続けた。


「悠に足りないもの。
悠に必要なもの。
それは――…」

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