天使のキス。
「…っ。
ち…ちょっと待って。
あたしの…
あたしの話も聞いて」


「いや、それは時間の無駄だろ。
悠の心に負担をかけるような奴の、話を聞くなんてお断りだ」


「えっ…
ちょっと待って」


追いすがろうとするあたしを一瞥し、昴くんはあたしに背中を向けた。


やだっ。
どうしよう。


昴くんと隼人くんに見放されたら、あたしは悠と…
本当に元に戻れなくなっちゃうよ。


「ちょっと待って。
昴くん。
隼人くんっ」


あたしの呼びかけに、隼人くんは申し訳なさそうな顔をして振り向いた。


「ごめんね、愛里ちゃん。
ボク達、愛里ちゃんよりも、悠の方が大事なんだ」
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