天使のキス。
「愛里は、オレが幸せにするから。
アイツの思いも含めて、オレが愛するから」


久しぶりに重なった唇は、温かくて。


安心できて。


あたしは、心の底からホっとした。


キスの後、くすくすっと笑って、悠が付け加える。


「アレは、さ。
ヤバかったよな」


「…?」


「あの後、源じいから詳しいことは聞いたけど――…。
あの時は、マジでびびった」


「…?」


「愛里があの部屋に入ってくるんだもんな。
あんな格好で」


「あっ…」
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