【短】甘い甘いキスをして




それから
ぎゅっと抱きしめてくれて。


やっぱり私、

要くんが好きだよ。



「好きだ」


「…え?」


頭上から聞こえてきた言葉に
目を見開いて上を向く。


「お前が好きなんだけど」


「…………」


「その…、
お前はどうなんだよ」


「…………」


「…聞いてんのか?」



私の顔を
覗き込む要くんに

どきんとしながら


「聞いて…るよ」


小さく返事をした。



だって、

だってあまりにも
いきなりすぎるんだもん。




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