モデル同士の恋
撮影場所が一緒の時は颯太のお母さんが送ってくれる。

だから今起こしに来てる。


「お前なあ…」
と颯太が言ってるのを遮ってあたしは

『あ、それよりも
早く準備しなきゃ!』

と大急ぎで準備を始める。


言い争ってる時間はない!


朝ご飯食べなきゃいけないし!!

準備全然してないし!



どーしよう。


時計を見ると家を出なきゃいけない時間まであと30分。



ヤバイ!!


絶対絶命!大ピンチ!


はい。

焦りすぎて頭おかしくなってます。



ドタドタと家の中を駆け回るあたし。



準備を続けながらも、このままじゃ間に合わないと悟って颯太に話しかける。


『颯太!
あたしのパンにジャムぬっといて!!』

こうなったら颯太に頼むしかない。



「は?
なんでお前のパシリみたいにならなきゃいけねぇんだよ!」

当然颯太はあたしを軽く睨んで拒否。



お母さんも横から

「そんなこと起こしてもらった人に頼む事じゃないでしょ!!」

とお怒りの声。


確かにそうなんだけど…


でも時間ないの!


いっつもやってるじゃん!


あたしは持ってく物をバックに詰めながら頼み続ける。


『お願い!!
間に合わない!』


何度も断られながらもしつこく頼んだあたしに諦めたのか

「しょうがない…」

と颯太はぶつぶつ言いながらもジャムを塗り始めた。


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