モデル同士の恋


あたし、がどうしたいか?



全部を無視できるなら、
それはもちろん。


決まってる。



でも、そんなことしたら…


みんなに迷惑かけるだけじゃん。




「今の結衣見てたらイライラする!
はやく行けばいいじゃん。」


夏希は机をバンと叩いて怒る。


カップに少し残っていた
カフェオレが揺れてこぼれる。



「…でも」


「いってらっしゃい。」


あたしの言葉を遮る
美月の優しい声はすごく落ち着いた。



「う、うん。」

なんて言えばいいのかわからず
返事だけして席を立つ。



その足で葵君のいる店の外まで急ぐ。


< 321 / 451 >

この作品をシェア

pagetop