モデル同士の恋
あたしは痛みを我慢してパンプスをはいて、葵くんに、いつのまにか握られていた手を引かれながら家を出た。




「ねえ、こんな強引に連れてきちゃったけど、よかった?」


葵くんは未だあたしの手を握ったまま歩き続けながらそう言った。



何を今更…なんて思ったけど、さすがに失礼だとおもって「うん。」と短く答えた。



暗さで葵くんの表情は見えない。


もっとも、見えたとしてもきっとなにもわからないんだろうけど。



それから勘違いはしないでほしいけど決してあたしは握り返してなんかいない。


「そっか。よかったよ。」

「うん…」


靴ずれをした足がやけに痛む。


絆創膏をはったのに、あまり効果はないみたいだ。



出来ることならはやく止まって欲しい。


そして、はやく帰らせて欲しい。



そんな願いも虚しく、葵くんはあたしの手をしっかり握ってどんどん進んでいった。


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