モデル同士の恋
おじさんはそう言って俺の肩を強く押した。




その反動と共に俺は動き出す。


どこにいるかなんてわからない。


でもきっと

探せば見つかる。


不思議とそう思えた。





玄関に来て、自分の靴を履くと同時に気付いた。


あいつ、あの靴で歩けんのかよ。


いや、無理してるに違いない。



俺は玄関に並べてある結衣がいつも履いている靴を持って家を出た。



あの靴なら遠くに行く前に結衣の足に限界が来るはずだ。


多分、近くだ。



ドアを開けて家を飛び出す。




外はもう、月の明かりしかなく、人の姿は確認することが出来ない。



片っ端から行くか。


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