嘘婚―ウソコン―
笑った後で友美は大げさに息を吐いた。

「でもね…陽平の方がずーっと上だった。

あいつ、自分のことを頭悪いって言ってるわりには結構頭いいんだよねー。

DNAとか証拠とか、全部要求してくるんだもん。

さすが財閥の御曹司って感じ。

そう言うの、幼い頃からすごく仕込まれていたんだろうね。

あーあ」

友美は両手を天井に向かって伸ばした。

「妙に策略家なところは全然変わってなかった」

両手を下ろして、千広に視線を向けた。

「これが、あの夜の真相よ。

ちゃんと陽平に話してくれるわよね?」

確認するように言った友美に、
「はい」

千広はうなずいた。
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