想うだけならいいですか?
少しでも玖條先生の事が知りたくて

数学係りの仕事といういい訳で

先生に会いに行ったり

日曜日は先生を探しに

公園に行ったり

そう思い返すと

毎日先生と会ってるような

気がします


「琥春最近

 玖條先生追っかけてるの?」


「・・・うん

 ・・・おもしろくてつい」


「おもしろい?」


先生は

よくつかめない人です


「せんせー」


「んー?」


「先生はどうして笑わないんですか?」


「何を?」


「・・・そうじゃなくて

 あまり笑わないじゃないですか」


「ん~?

 そんな事はないだろう」


無自覚!?


「少しはニコニコした方がいいですよ!

 せっかくいい先生なのに

 恐がられるなんて勿体ないです!」


「そうか?」


―――――――ニヤッ


「・・・やっぱり

 ムリに笑わなくていいです・・・」


「そうか・・・」


*
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