7 STARS
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昼休みに華音の家庭に連絡を入れたところ、やはり華音には持たせたとのことだった。
つまり、学校もしくは登校中に失くしたことになる。
華音の母親からは失くしたのならそれで構いませんのでという返事をもらったが、そうもいかない気がするのは汐織の責任感の強さ故だ。


昼休みに4年2組内は大方探し終えた。
それでも出てこないのだから今度は探す規模を教室から学校へと拡大しなくてはならない。


帰りの会でクラス中の子どもたちにランドセルの中やロッカーや自分の身の回りの物の中に混じってないかを確認してはみたが、結局出てはこなかった。


…放課後にでも探そうかな。
資料直しは帰ってからやればいいし。
とか言ったら齊藤先生は怒るかもしれないけど。
そんなことを思いながら子どもたちと大きな声で「さようならー」を交わし、教室に誰もいなくなったところで窓の鍵を確認した。


「さーて本腰入れて探そうかな。」


汐織は学校ではほとんどといっていいほどジャージ姿だ。
ちょっと良質のスカートなんかは滅多にはかない。参観日用だ。
というわけで長ズボンを膝までまくって、汐織は気合いを入れた。

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