群青色の恋     〜私たちの恋愛模様〜
「くーちゃん…」


──…道路の向かい側に、
未来が立っていた。



「何してんのって聞いてんの!!」



私は慌てて大ちゃんから離れ

「違うの!」


どんなに叫んでも


「付き合ってないって言ったよね?

ただの幼馴染みだって言ったよね?

…じゃあ、なんで抱き合ってるの?!」


未来は話を聞いてはくれず
声を絞り出してる。



「誤解なの!」


私は、道路に身を乗り出すように叫んだ。



けど、未来は首を横に振って


「信じられない……。あたしが大ちゃん好きって、知ってるくせに!

…おーちゃんは昔っからそうなんだよ!」




「……くーちゃん…」



「あたしたち三人の中で何でも出来るからっていい気になって!


──…どうせあたしは…中途半端で、なんにもできないよ!!

……おーちゃんが頑張れば頑張るほど、…あたしは惨めになるの!!


これ以上惨めな思い、させないで!」


そう叫んで走り出した─。


そんな風に思ってたの…?

「くーちゃん!待って!!」


未来を追い掛けようと足を踏み出した───。




──…そんな風に思ってたの?


あなたにそんな思いさせてたの…?



憎まれてたんだ…。





これは神様の罰……───



私の体は




宙に浮いてた…。





大好きだった家族は


…私が壊した。
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