群青色の恋     〜私たちの恋愛模様〜
家に着く頃にはすっかり暗くなっていた。


中に入ろうとドアに手をかけた ─── その時、





『──ハ…ハルくんっっ!!』



俺はすぐ振り返った。


すぐに誰の声かはわかった。




その声は……



俺が今


一番会いたかった人の声だったから。




……息を切らした彼女『おーちゃん』は、苦しそうに息を吐き、下を向いてる。




「大丈夫!?」



俺は彼女に駆け寄り


背中を撫でた。



彼女の体を揺らす、荒い呼吸が少しずつ落ち着いてきた時、




「待ち合わせ場所に行けなくてごめんなさい!

約束破ってごめんなさい!!


本当に……




ごめんなさい」




彼女は


深く頭を下げて謝った。




…違う!


俺はそんなことさせたいんじゃない…。



「…おーちゃん、頭上げてよ?」



そう言っても、彼女は下を向いたまま首を横に振るばかり…。



「私が…


約束…破ったのは事実だから……


ハルくんを傷付けていたら…どうしようって…」



涙で詰まった声。



…違うよ。



「…約束、破ってないよ。

こうして俺に会いに来てくれた。ありがとう…」





俺は彼女を抱き締めた。

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