群青色の恋 〜私たちの恋愛模様〜

彼女を見た。




おーちゃんは


『違う違う！違うの〜！』と



首と両手をブンブン横に振っている。




彼女のその動きが




「─…ごめん、おーちゃん…………──クッ…」



「……く？」





「ククッ……ははっ、……あはははっ〜！」


俺の笑いのツボに入ってしまった。




真剣な話をしていたのに。

笑うつもりじゃなかったのに。



笑っては駄目だ！自分にいい聞かせてたのに



おーちゃんの動きが余りにも俺の笑いのツボに入ってしまって…。



「ごめんっ！


あんまりおーちゃんの動きが可愛くて…ごめん。


…なんか謝ってばっかりだね」



笑いすぎて涙目のまま



再び彼女を見た。



彼女も


自分の変な動きに気付いたのか


慌てて手を下ろし


顔を真っ赤っかにして声を出して笑ってた。




あぁ、やっぱり。

彼女の笑顔は、俺の心を軽くする


そんな魔法をかける笑顔。



──しばらくの間


俺たち二人の笑い声は



暗闇に響いていた。